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震災被災者が生きてきた時間によりそいつつ,その体験を学び,語り,伝え,防災実践の共同体を作る――阪神・淡路大震災以来,市民実践にふかく関わってきた著者が,従来の「防災心理学」の境界を力強く踏み越え,行動し参加するフィールドの学を構想しいざなう.
まえがき
序 章 「防災人間科学」とは何か
第I部 社会と防災研究
1章 社会の中の防災研究――リスク社会の自己意識
2章 防災の〈時間〉論
3章 「正常化の偏見」を再考する
第II部 人間と災害体験
4章 災害体験と〈場所〉
5章 災害による喪失と支援
6章 体験の風化を計量する
第III部 防災人間科学と実践
7章 防災教育・学習−実践共同体論を通して
8章 ゲームづくりを通した防災学習
9章 〈生活防災〉の実践共同体
むすび――新たな挑戦
被災者の心のケア,破壊されたコミュニティの再建,ボランティアの活躍など,自然巨大災害の「すぐれて人間的な面」を浮き彫りにしたのが,阪神・淡路大震災でした.建物の免震化や効果的な予知,治水などにも匹敵する“文系の防災学”がありうるとしたら,それは何をすることなのか,著者の真摯な探求と実践は,いつしか人の輪をつくり,あるうねりを作ってゆきます.