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認知科学の特長は「何をしてもいい」ということだ.しかし,おもしろい研究をするには,自らが拠って立つメタ理論を持たねばならない.研究を志す者たちを先導(扇動)してきた著者が,自身のメタ理論的研究法のあくなき探究の過程を示し,知的興奮を伝える.
はしがき
1 おもしろい研究をするには
2 人間の合理性――規範的合理性の仮説をめぐって
3 人間の状況性――生態学的アプローチ
4 情報処理システムとしての人間
5 経験世界の認知科学
補稿 『認知科学の方法』について(戸田正直)
【解題】わが国に「認知革命」は起こったのか(佐伯 胖)
ある意味方法論など必要とされない分野である認知科学.しかし,「おもしろい研究」をするにはメタ理論=スーパースキーマを持たねばなりません.これを身をもって伝えるために,人間を合理的存在とみなす,生態学的妥当性を念頭に置く,情報処理的アプローチをとる,社会的意義を持つ研究をする,という著者自身のメタ理論的認知科学研究法が展開されます.
解題は,著者自身が立ち会った,米国の認知革命から日本でも認知科学の波が高まってくるまでの時期の,(ウラ話含め)新しい学問領域が立ち上がってくるドキドキ感・興奮を伝える記録であると同時に,現在の研究者たちへの熱く刺激的なメッセージにもなっています.