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認知言語学の登場により,修辞学の領域からパラダイム変換を遂げたメタファー研究.積極的な認知のプロセスであり,外界の認知のフィルターである比喩について,語用論の側面から類似性・体系性・文脈との関係性などを分析.
1 序章
2 類似性の認識:隠喩と直喩
3 慣用化と比喩:意味の原型と定義
4 記号化と現実:換喩と提喩
5 比喩と認知のプロセス
6 終章
補稿 「比喩ル」の心――比喩の発達の観点から(岩田純一)
解題 認知科学とメタファー研究の新展開――認知言語学からのパラダイム変換(山梨正明)
1980年ごろの認知言語学の登場によって,メタファー研究は,文系のレトリックの中心的テーマから,文理双方にまたがる認知科学・言語学の中心的テーマへと移行します.本書は,こうした画期的な問い直しを出発点としており,研究史としても非常に意味のある基本書となっています.
解題では,旧版出版当時(1988年)を上記のようなパラダイム・シフトの時期と位置づけてその背景を解説するとともに,言語学,心理学,脳科学などの学問を横断し,言語処理,人工知能,批評,詩学,教育学などにも関連を持つ,学際的テーマとしてのメタファー研究の魅力に迫ります.