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地球温暖化問題について,世界各地の気候変動を報告するとともに,主に経済学の観点から理論的な考察を行い,持続可能な経済発展への政策を提言する.温暖化問題の解決には,社会経済制度のよりよい設計が必要であると主張する.
はしがき(宇沢・細田)
プロローグ(宇沢)
序 章 地球温暖化と異常気象の発生(細田)
第I部 地球温暖化と森林の再生
第1章 森林にしのびよる地球温暖化の影響(守田敏也)
第2章 アジアの森から考える温暖化対策(関良基)
第3章 地球温暖化とベトナムの森林政策(緒方俊雄)
第II部 地球温暖化の経済理論
第4章 地球温暖化と持続可能な経済発展(宇沢)
第5章 持続可能な発展と環境クズネッツ曲線(内山勝久)
第6章 地球環境と持続可能性―強い持続可能性と弱い持続可能性(大沼あゆみ)
第III部 温暖化対策の効力と展望
第7章 気候変動は抑制可能か――道筋と選択(赤木昭夫)
第8章 排出権取引制度の射程――2010年代に向けての機能と限界(岡敏弘)
第9章 環境保全型社会の構築と環境税(日引聡)
第10章 地球温暖化問題と技術革新――政府と市場の役割(有村俊秀)
第11章 比例的炭素税と大気安定化国際基金――京都会議を超えて(宇沢)
エピローグ(宇沢・細田)
温暖化対策で世界の足並みが揃わないのは,各国が自国の利益だけを追求していることに一因があります.しかし経済学の理論では,効率的な資源配分こそが全体の持続的な経済発展につながるのだということを,本書は教えてくれます.京都議定書の第一約束期間が終わる2012年以降(ポスト京都議定書)に,本書のメッセージが現実に届くことを期待します.