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比較不能な価値の迷路 増補新装版

リベラル・デモクラシーの憲法理論

ISBN978-4-13-031191-5発売日:2018年04月13日判型:A5ページ数:224頁

内容紹介

法の根源に鋭く迫る名著の増補新装版.権威の正当性,価値の比較不能性,法の理解と法の解釈の相違,法の支配の観念など,さまざまなテーマを深く広く考察し,憲法を支える理論の確かな理解を促す.憲法論議が本格的にはじまる転換期に合わせ書き下ろしの補論を追加した,ロングセラー待望のリニューアル.

主要目次

増補新装版はしがき
第1章 国家はそもそも必要なのか?
 1 政府機能の全面民営化論
 2 政府の権威は正当化可能か

第2章 比べようのないもの
 1 マッキンタイアの疑問
 2 かけがえのなさ
 3 憲法理論の比較不能性
 4 比較憲法学に何ができるか

第3章 コモン・ローの二つの理解
 1 合意の可能性と比較可能性
 2 実証主義モデル
 3 伝統モデル
 4 「法律学基礎論」の基礎
 5 伝統モデルの限界

第4章 文化の多様性と立憲主義の未来
 1 問題の設定
 2 近代立憲主義の特質
 3 現代立憲主義とウィトゲンシュタイン
 4 近代立憲主義の多面性
 5 ロールズの「政治的」リベラリズム
 6 リベラリズムの中立性
 7 グロティウス,ホッブズ,ロック
 8 実定法秩序の自律性と主権概念の意義
 9 文化の多様性に対する多様な回答
 10 リベラルであることの偶然性

第5章 理性の彼方の軽やかな希望――「ポストモダン=新しい封建制?」という疑問にポストモダニズムは答えられるか――
 1 はじめに
 2 悪質な相対主義?
 3 生活様式と言語ゲーム
 4 理論の実用性
 5 むすび

第6章 多数決の「正しさ」――ルソーの一般意思論とコンドルセの定理――
 1 コンドルセの定理
 2 ルソーの一般意思論
 3 グロフマンとフェルドの解釈
 4 解釈の射程
 5 違憲審査の正当性
 6 むすび

第7章 それでも基準は二重である!――国家による自由の設定と規制――
 1 井上達夫教授の疑問
 2 筆者の反論と森村教授の再批判
 3 経済活動規制と民主的政治過程――違憲審査基準論の背景
 4 むすび

第8章 制定法の解釈と立法者意思――アンドレイ・マルモア博士の法解釈理論――
 1 トロペール教授の「解釈」
 2 ウィトゲンシュタインのパラドックス
 3 パラドックスの解決――解釈によらない理解
 4 解釈と意味論・語用論
 5 誰の意思が問題となるのか
 6 なぜ立法者の意思を尊重すべきか
 7 ウォルドロンの批判
 8 立法の民主的正当性と権威

第9章 司法審査と民主主義の正当性
 1 リベラリズムと価値判断の多元性
 2 「伝統的裁判官」と「政治的裁判官」――樋口=小田中論争の一側面
 3 民主的政治過程の自己保存
 4 なぜ民主政は正当なのか?
 5 裁判官の「正統性」と「正当性」

第10章 法の支配が意味しないこと
 1 はじめに
 2 ダイシーの不思議な法の支配
 3 法に従う
 4 憲法上の根拠
 5 功利主義的基礎づけ
 6 個人の自律
 7 法の支配の限界

第11章 厳格憲法解釈論の本質と精神
 1 厳格憲法解釈論の内容
 2 厳格憲法解釈論の本質――厳格な意味における「法の支配」
 3 憲法規範の存在形式
 4 厳格憲法解釈論の精神

補論I 法の不確定性と解釈について
 1 内容の紹介
 2 若干の考察
 3 ミシェル・トロペールの解釈理論・再訪
 4 トロペール的法秩序の存立可能性
 5 むすび

補論II 普遍主義の罠,科学主義の誤謬――バーナード・ウィリアムズの「人間知としての哲学」に寄せて――
 1 はじめに
 2 絶対的観念と科学主義的誤謬
 3 歴史探求の不可欠性
 4 アイロニーの不要性
 5 理解の限界
 6 むすび

The Labyrinth of Incommensurable Values: Studies in Constitutional Law and Liberal Democracy [Expanded New Edition]
Yasuo HASEBE

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