歴史の「常識」をよむ

著者
歴史科学協議会
ジャンル
人文科学  > 歴史
発売日
2015/03/25
ISBN
978-4-13-023066-7
判型・ページ数
A5 ・ 224ページ
定価
3,080円(本体2,800円+税)
在庫
在庫あり
内容紹介
目次
著者紹介
日々新しい成果が提示される歴史学。近年、一般に知られている歴史像とは異なる新しい知見も数多く示されている。日本列島の原始・古代から現代までの歴史をめぐり、いま知っておくべき新たな研究成果を紹介する。歴史の「常識」とされている事象を、歴史学研究の側から再点検し、学問の最先端としての最新の日本列島の歴史を提示する。
本書のねらい

[時代区分論1(前近代)](木村茂光)
[時代区分論2(近現代)](大日方純夫)

I [原始・古代]
[日本列島の人びとと自然]伝統的農村風景を疑う(北條勝貴)
[日本旧石器時代の実態]旧石器時代を考える(田中英司)
[弥生時代の始原]農耕文化の複合体(設楽博己)
[聖徳太子という虚像]創作された理由(大山誠一)
[遣唐使の政治性]遣唐使の派遣目的は文化交流だけではなかった(金子修一)
[大化改新の意義]律令制国家成立とは別の文脈で考える(遠山美都男)
[律令制の概念]律令制をアジアのなかで考える(大隅清陽)
[道鏡が目指したもの]実証が難しい権力欲(関根 淳)
[性差を越えた女帝論]王権論から考える意義(荒木敏夫)
[悪女]創造され変容する悪女たち(服藤早苗)

II [中世]
[開発領主の出自]地元に住んでいたのか(鎌倉佐保)
[武士の性格]中世武士像は多様である(野口 実)
[寄進地系荘園]立荘をとらえなおす(野口華世)
[平家の政権]平清盛はなぜ政権を掌握できたのか(高橋昌明)
[源平合戦観の克服]結果として源頼朝が勝ち残った(高橋典幸)
[偽文書]偽文書は無価値か(近藤成一)
[肖像画]頼朝像・義満像は本人なのか(黒田 智)
[都市鎌倉]中世都市とはなにか(秋山哲雄)
[元寇の神風]神々への軍勢催促(海津一朗)
[中世の貨幣]市場の自律的力が貨幣を維持した(川戸貴史)
[木綿]日本列島の人びとはいつから着るようになったのか(木村茂光)
[戦国仏教]「鎌倉仏教」とは鎌倉時代の仏教か(湯浅治久)
[戦国百姓たちの戦場]戦国の戦争には季節があった(藤木久志)
[アイヌ文化]”アイヌ語族”の歴史から考える(谷本晃久)
[琉球王国]琉球は東アジアにおいていかなる位置にあったか(渡辺美季)

III [近世]
[織田信長とキリシタン]保護政策は存在しない(松本和也)
[李舜臣と亀船]朝鮮水軍はどう活躍したのか(六反田豊)
[江戸幕府と藩]将軍への結集と共存する大名の自立(高野信治)
[近世の明君像]何をすることが明君なのか(小川和也)
[近世の領主と領民]互いに何を求めたか(大橋幸泰)
[天草四郎]抵抗のシンボルは大量の犠牲者も生んだ(大橋幸泰)
[近世の身分]江戸時代は厳しい時代か(深谷克己)
[近世百姓の日常生活]慶安触書はいつ流布したのか(山本英二)
[村の鉄砲]近世の村に武器があった(中西 崇)
[出版文化]書物は社会をどう変えたのか(若尾政希)
[江戸文化の浮世絵]浮世絵は美術品か(山本陽子)
[村の紛争解決]百姓は紛争をどのように解決したか(野尻泰弘)
[近世の民衆運動]百姓一揆から騒擾へ(須田 努)
[江戸幕府の宗教統制]実は多様だった宗教活動(大橋幸泰)

IV [近現代]
[産業革命]なぜ日本はアジアで最初の産業化に成功したのか(石井寛治)
[日清戦争]近代戦争だったのか(大谷 正)
[中国人留学生]日本での暮らしぶり(田中比呂志)
[韓国の「親日派」]民主化と「親日派」問題(林 雄介)
[東京の生い立ち]区が独自的な理由(櫻井良樹)
[近代の女性]「新しい女」とは何だったのか(坂井博美)
[近代日本の米食]どのような米を食べていたのか(大豆生田稔)
[近代日本の貿易]総合商社史研究の到達点(谷ケ城秀吉)
[戦時下の民衆生活]なぜ戦争に「協力」したのか(佐々木啓)
[十五年戦争時の中国共産党]歴史的にどう評価するのか(丸山鋼二)
[エネルギー革命]石炭需給の減少と公害(島西智輝)
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