日韓関係史I 政治

著者
木宮 正史
李 元徳
ジャンル
人文科学  > 歴史
シリーズ
日韓関係史 1965-2015
発売日
2015/06/25
ISBN
978-4-13-025161-7
判型・ページ数
A5 ・ 450ページ
定価
3,960円(本体3,600円+税)
在庫
在庫あり
内容紹介
目次
著者紹介
国交正常化後50年の日韓協力が積み上げてきた実績とはなにか。中央政府間・地方自治体間外交の展開を、日韓双方の視点から振り返り、国際政治の力学の中に位置づける。さらに、日韓双方を揺るがす歴史認識問題・領土問題への取り組みを評価する。
序論 構造変容に直面し漂流する日韓関係(木宮正史)
 一 日韓関係の現状をどのように見るのか
 二 日韓関係の構造変容とその帰結
 三 「もう一つの日韓関係」の可能性
 四 日韓関係がもたらす「外部不経済」,「国際公共財」としての日韓関係
 五 本書の目的と構成

Ⅰ 日韓協力の軌跡とその諸相
 第一章 日韓関係1965年体制の軌跡――過去と現在の照明(李元徳)
  はじめに――日韓関係の現在地
  一 日韓関係「65年体制」50年間の総括
  二 日韓歴史摩擦の構造的な背景
  三 歴史摩擦の原因と解決の模索
  おわりに
 第二章 日韓外交協力の軌跡とその現在的含意(木宮正史)
  はじめに
  一 1970年代の日韓関係を取り巻く国際環境
  二 対米外交における日韓協力
  三 対共産圏外交における日韓協力
  四 対第三世界外交における日韓協力
  五 国連外交における日韓協力
  六 日韓外交協力の現在的含意
  おわりに
 第三章 国家戦略と市民受容の整合性から見る日韓関係50年(朴喆熙)
  はじめに
  一 理論的な考察
  二 冷戦期――大衆を排除した保守反共連合(1965-1987)
  三 脱冷戦期――日米韓連帯の中の市民受容の向上(1989-2005)
  四 市民の相容れの中の戦略的提携の揺れと回復(2005-2011)
  五 東アジア勢力転換期――歴史問題の再高潮と日韓の複合葛藤(2012-現在)
  おわりに――市民受容を深めながら国家戦略の調整を
 第四章 日韓自治体間協力の展開――姉妹都市提携の戦略(大西 裕)
  はじめに
  一 先行研究の分析
  二 日本の姉妹都市提携戦略における韓国の位置
  三 韓国の姉妹都市提携における日本の位置
  四 提携事業の実際
  五 外交関係の悪化の影響
  おわりに
 第五章 日韓政策コミュニティの生成と変化(崔喜植)
  はじめに
  一 政策コミュニティの形成と役割
  二 民主主義時期の政策コミュニティの変化
  おわりに――日韓政策コミュニティの再構築へ

Ⅱ 国際政治の中での日韓関係
 第六章 戦後日韓関係と米国――日米韓トライアングルの変容と持続(李鍾元)
  はじめに
  一 日米韓トライアングルの形成――「ハブ・アンド・スポークス」の同盟体制
  二 日韓会談と米国
  三 冷戦の変容と「日韓」の模索
  四 日米間トライアングルの展望と課題
  おわりに
 第七章 韓国の外交と日韓安保関係の変容 1965-2015(朴栄濬) 
  はじめに
  一 冷戦期「祖国近代化」の国家戦略と日韓安保関係――朴正煕政権
  二 脱冷戦期「北方政策」の国家戦略と日韓安保関係――盧泰愚,金泳三政権
  三 「冷戦構造の解体」の国家戦略と日韓安保関係――金大中,盧武鉉政権
  四 李明博・朴槿恵制憲の国家戦略と日韓安保関係
  おわりに
 第八章 中朝関係の変化と日韓関係――「二つの朝鮮」,日韓基本条約の解釈をめぐって(朴正鎮)
  はじめに
  一 中朝関係の再編と日韓関係――浮沈する日朝関係と「二つの朝鮮」
  二 中朝関係の変容と日韓関係――日朝交渉と「日韓基本条約」の行方
  おわりに
 第九章 独島問題と日韓関係――1965-2015(玄大松)
  はじめに
  一 戦後独島問題の推移
  二 日韓国交正常化以前の独島問題
  三 日韓国交正常化以降の独島問題
  おわりに
 第一〇章 日韓関係における「境界問題」――「竹島・独島問題」の「現状」をめぐるダイナミズム(浅羽祐樹)
  はじめに――「竹島・独島問題」の「現状」
  一 サンフランシスコ条約体制と「戦後」の領域再編
  二 日韓基本条約体制の成立と展開
  三 国連海洋法条約体制という新しい「現状」への適応・管理
  四 リベラルな国際レジームとイシュー領域間の境界の揺らぎ
  おわりに――主権・領域・国民国家システムにおける東アジアの境界問題
 第一一章 海洋をめぐる日韓関係50年(趙胤修)
  はじめに
  一 1965年日韓漁業協定――交渉と特徴
  二 1988年新日韓漁業協定
  三 日韓EEZ協会交渉の過程と現在
  おわりに

Ⅲ 歴史問題への取り組み
 第一二章 日韓諸条約の評価をめぐる日韓関係――基本条約第二条,請求権協定第二条一を中心に(吉澤文寿)
  はじめに
  一 基本条約および請求権協定の条文化過程――1965年の国交正常化まで
  二 国交正常化後の日韓両国における請求権処理政策――1980年代まで
  三 アジア女性基金をめぐる日韓論議
  四 日韓会談文書公開から始まる日韓論議
  おわりに
 第一三章 歴史問題と日韓関係(南相九)
  はじめに
  一 第一期――問題の縫合(1965-1981)
  二 第二期――問題の表出と実質的な解決の模索(1982-2000)
  三 第三期――葛藤増幅と新しい解決方向の模索(2001-2015)
  おわりに
 第一四章 民主化の代償――「国民感情」の衝突・封印・解除の軌跡(浅野豊美)
  はじめに
  一 歴史問題の起源としての植民地支配と日韓交渉
  二 政治的請求権と法的請求権――「植民地支配責任」「相殺」と封印の論理と戦争
  三 請求権をめぐって紛糾する現代の日韓関係
  おわりに――歴史問題展開の時期区分とその後の日韓関係
 第一五章 個人請求権問題をめぐる日韓関係――葛藤の過程と原因(張博珍)
  はじめに
  一 請求権協定を通じた「解決」の実態と責任
  二 国交正常化後の日韓関係がもたらした「解決」と責任
  おわりに
 第一六章 日韓条約以後の「在日朝鮮人問題」の展開(外村 大)
  はじめに
  一 日韓会談の進展と法的地位協定の妥結
  二 民族団体の祖国志向と冷戦という障害
  三 差別撤廃と多文化共生の模索の開始
  四 在留権等の改善とさらなる権利獲得の要求
  五 日朝・日韓関係の悪化と歴史修正主義の影響
  おわりに

あとがき
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