なぜ心を読みすぎるのか

みきわめと対人関係の心理学

著者
唐沢 かおり
ジャンル
人文科学  > 心理
発売日
2017/07/27
ISBN
978-4-13-013310-4
判型・ページ数
四六 ・ 288ページ
定価
3,080円(本体2,800円+税)
在庫
在庫あり
内容紹介
目次
著者紹介
行動の原因を、状況よりも心(性格や動機)に求めがちで、自然と相手の良し悪しをみきわめようとしてしまう私たち。他者を知り、関わろうとするとき、心の中では何が起きているのか――対人認知というフィルターを通して、人間の心の社会性、他者とのつながりのあり方に迫る。
第1章 対人認知を考える視点――他者をみきわめる目
 1 心を読むことと評価的なまなざし
 2 他者の心を知ろうとすることについて
 3 なぜ評価が大切なのか
 4 行動の原因となる心の認知
 5 理解をめざすしろうと科学者(心理学者)
 6 他者をみきわめるための対人認知
第2章 性格特性からみる評価の役割
 1 評価で印象が決まる
 2 性格特性を表す言葉のまとまり
 3 対人記憶と評価
 4 評価は変わりにくい
 5 評価的な次元の普遍性――性格特性の二次元との関係
 6 なぜ人柄と能力が重要なのか
 7 性格特性という道具と「よい―悪い」のみきわめ
第3章 行動の原因としての心
 1 しろうと心理学者の推論
 2 対応推論理論
 3 人か状況か
 4 対応バイアス――心を過剰に読む私たち
 5 対応バイアスを生む認知メカニズム
 6 対応バイアスの背景にあるもの
 7 対応バイアスはバイアスなのか
 8 みきわめようとする目と動機への疑惑
 9 「人か状況か」ではなく――対応推論の新たな展開
 10 日常的概念による行動の説明
 11 多重推論モデル
 12 心の推論へ
第4章 心の推論方略
 1 ステレオタイプと理論説
 2 フォーク・サイコロジーと理論説
 3 理論説におけるバイアスの問題
 4 シミュレーション説
 5 シミュレーション説におけるバイアスの問題
 6 どちらのメカニズムが採用されるのか
 7 他者の心が「正しく推論しがたいこと」をめぐって
 8 心を読むことのもう一つの意味――似た経験の効果から
第5章 人間としてみる
 1 非人間化と加害・侵害
 2 人間らしさとは
 3 モノ化
 4 動物化
 5 モノ化の機能的側面と権力
 6 排斥がもたらすもの
 7 人間らしさの二次元と道徳的立場
 8 人間としての心の知覚と道徳
第6章 道徳性の根拠としての心
 1 マインド・サーベイ
 2 道徳シナリオと「キャスト」
 3 モラル・タイプキャスティング
 4 二者関係的な道徳の拡張
 5 モラル・タイプキャスティングの効用
 6 道徳的な配慮を決めるもの
 7 行為性と経験性の相互依存性
 8 心の認知と道徳的判断
第7章 互いにみきわめあう私たち
 1 心を読むこと,他者をみきわめること
 2 心を読む側へのインパクト
 3 他者との関係を支える対人認知
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