危機対応の社会科学 下
未来への手応え
内容紹介
目次
著者紹介
社会のなかのさまざまな危機について、法学、政治学、経済学、社会学の研究成果に基づく考察を通じて、人びとが危機とその対応に対する不安に向き合うための新たな視座の提供を目指す。本巻では、危機対応のしくみを創ることに関わりのある、法律、制度、価値、行動にまつわる危機について考える。
※UTokyoBiblioPlazaで自著解説が公開されています。
※「危機対応学」全4巻のパンフレットをこちらからダウンロードできます(クリックするとPDFが開きます)
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はしがき(飯田 高)
第I部 危機と法律
第1章 憲法と危機――非常事態条項をめぐって 【事実・言説】(林 知更)
一 はじめに――「危機」という語り
ニ 非常事態条項の規律モデル
三 法治国家と非常事態
四 おわりに――限界状況の手前で
第2章 契約上の危機と事情変更の法理――債権法改正審議の帰趨とその諸文脈 【事前・事後】(石川博康)
一 はじめに
ニ 事情変更の法理をめぐる判例の状況
三 法制審議会の審議過程における事情変更の法理の取扱い
四 事情変更の法理の取扱いをめぐる取引的文脈の諸相
五 信義則を基礎としたその他の法制度の明文化をめぐる状況
六 事情変更に対する事前的対応としての誠実協議条項と完全合意条項
七 おわりに
第3章 リスクと危機の間――フランスにおける携帯電話基地問題を素材として 【確率・意識】(齋藤哲志)
一 はじめに
ニ 司法過程
三 立法過程
四 おわりに
第II部 危機と制度
第4章 制度によるブリコラージュ――規範と組織の再創造に向けて 【個別・集団】(飯田 高)
一 はじめに
ニ 危機対応としての法制度
三 制度的ブリコラージュ
四 個人と制度
五 おわりに
第5章 近世国家の危機対応――適応と管理,自然と制度 【個別・集団】(中林真幸)
一 はじめに
ニ 適応と管理,自然と制度
三 幕藩制国家
四 近世後期における統治機構の改革
五 おわりに
第6章 日本の財政危機を巡る事実と言説――なぜ議論が深まらないのか? 【事実・言説】(藤谷武史)
一 はじめに
ニ 財政危機とは何か?
三 「財政危機」は来るのか,来ないのか――矮小化された問題
四 「財政危機」の捉え方,向き合い方――constitutionalな選択の契機
五 おわりに
第7章 「国難」を深めたアベノミクスの6年――逆機能する税・社会保障 【事実・言説】(大沢真理)
一 はじめに――本章の課題
ニ 「共有できる流れ」とその盲点
三 安倍政権の経済財政運営と社会保障の方針――「経済財政運営と改革の基本方針」にそくして
四 安倍政権下の制度改正とその帰結
五 分配と再分配
六 おわりに――「最近貧困率は下がった」のか
第III部 危機と価値
第8章 日本の「水素社会」言説――高リスクエネルギー政策と不安の利用 【事実・言説】(グレゴリー・W・ノーブル)
一 はじめに
ニ エネルギー――複数の目標,複数の脆弱性,潜在的危機
三 エネルギー危機と水素連合の関係――基本モデル
四 エネルギー危機に対する日本の脆弱性と水素の可能性
五 エネルギー危機を防ぐエネルギー媒体としての水素――強みと弱み
六 日本の将来的危機への対応策としての「水素社会」の登場と進展
七 不確実性と疑念のなかでの進歩
八 海外の水素開発――共通点は多々あるが,日本ほど危機の言説に頼っていない
九 おわりに
第9章 陰鬱な危機対応――現在と未来のトレードオフ 【事前・事後】(加藤 晋)
一 はじめに――社会の未来と危機への対応
ニ サンクトペテルブルクのパラドックス
三 陰鬱な危機対応
四 陰鬱な危機対応の意味
五 おわりに――理性と倫理
第10章 災害対応のための政策意識分析――コンジョイント分析を基に 【確率・意識】(川田恵介)
一 はじめに
ニ 調査設計
三 調査結果
四 おわりに
第IV部 危機と行動
第11章 女性のアドボカシー活動と提言――仙台防災枠組における国際連携 【事前・事後】(スティール若希,レア・R・キンバー)
一 はじめに
ニ 文献レビュー
三 女性からの提言――日本国内の動きと国際的なフェミニストをつなげる
四 WMGからの重要な政策提言
五 ジェンダーと災害に関するWMGの提言活動の成果――実体とプロセス
六 おわりに
付録A/B
第12章 夫婦の危機が始まるとき――パネルデータからみた結婚満足度 【個別・集団】(鈴木富美子・佐藤 香)
一 はじめに
ニ 結婚年数の経過と結婚満足度の変化
三 夫婦の危機はいつか?――「NFRJ-08Panel」からの検討
四 家族形成初期段階の夫婦関係――「高卒パネル調査」(JLPS-H)から
五 おわりに
第13章 考えたくない事態にどう対応するか?――災害への備えとネガティブ・ケイパビリティ 【確率・意識】(有田 伸)
一 はじめに
ニ 地震の発生を意識することの心理的負担と災害への備え
三 心理的負担の個人差とネガティブ・ケイパビリティ
四 自然災害という危機に誰もが備えられる社会へ
五 おわりに
あとがき(玄田有史)
Social Sciences of Crisis Thinking Vol.2:
Confidence for Future
Institute of Social Science - University of Tokyo
第I部 危機と法律
第1章 憲法と危機――非常事態条項をめぐって 【事実・言説】(林 知更)
一 はじめに――「危機」という語り
ニ 非常事態条項の規律モデル
三 法治国家と非常事態
四 おわりに――限界状況の手前で
第2章 契約上の危機と事情変更の法理――債権法改正審議の帰趨とその諸文脈 【事前・事後】(石川博康)
一 はじめに
ニ 事情変更の法理をめぐる判例の状況
三 法制審議会の審議過程における事情変更の法理の取扱い
四 事情変更の法理の取扱いをめぐる取引的文脈の諸相
五 信義則を基礎としたその他の法制度の明文化をめぐる状況
六 事情変更に対する事前的対応としての誠実協議条項と完全合意条項
七 おわりに
第3章 リスクと危機の間――フランスにおける携帯電話基地問題を素材として 【確率・意識】(齋藤哲志)
一 はじめに
ニ 司法過程
三 立法過程
四 おわりに
第II部 危機と制度
第4章 制度によるブリコラージュ――規範と組織の再創造に向けて 【個別・集団】(飯田 高)
一 はじめに
ニ 危機対応としての法制度
三 制度的ブリコラージュ
四 個人と制度
五 おわりに
第5章 近世国家の危機対応――適応と管理,自然と制度 【個別・集団】(中林真幸)
一 はじめに
ニ 適応と管理,自然と制度
三 幕藩制国家
四 近世後期における統治機構の改革
五 おわりに
第6章 日本の財政危機を巡る事実と言説――なぜ議論が深まらないのか? 【事実・言説】(藤谷武史)
一 はじめに
ニ 財政危機とは何か?
三 「財政危機」は来るのか,来ないのか――矮小化された問題
四 「財政危機」の捉え方,向き合い方――constitutionalな選択の契機
五 おわりに
第7章 「国難」を深めたアベノミクスの6年――逆機能する税・社会保障 【事実・言説】(大沢真理)
一 はじめに――本章の課題
ニ 「共有できる流れ」とその盲点
三 安倍政権の経済財政運営と社会保障の方針――「経済財政運営と改革の基本方針」にそくして
四 安倍政権下の制度改正とその帰結
五 分配と再分配
六 おわりに――「最近貧困率は下がった」のか
第III部 危機と価値
第8章 日本の「水素社会」言説――高リスクエネルギー政策と不安の利用 【事実・言説】(グレゴリー・W・ノーブル)
一 はじめに
ニ エネルギー――複数の目標,複数の脆弱性,潜在的危機
三 エネルギー危機と水素連合の関係――基本モデル
四 エネルギー危機に対する日本の脆弱性と水素の可能性
五 エネルギー危機を防ぐエネルギー媒体としての水素――強みと弱み
六 日本の将来的危機への対応策としての「水素社会」の登場と進展
七 不確実性と疑念のなかでの進歩
八 海外の水素開発――共通点は多々あるが,日本ほど危機の言説に頼っていない
九 おわりに
第9章 陰鬱な危機対応――現在と未来のトレードオフ 【事前・事後】(加藤 晋)
一 はじめに――社会の未来と危機への対応
ニ サンクトペテルブルクのパラドックス
三 陰鬱な危機対応
四 陰鬱な危機対応の意味
五 おわりに――理性と倫理
第10章 災害対応のための政策意識分析――コンジョイント分析を基に 【確率・意識】(川田恵介)
一 はじめに
ニ 調査設計
三 調査結果
四 おわりに
第IV部 危機と行動
第11章 女性のアドボカシー活動と提言――仙台防災枠組における国際連携 【事前・事後】(スティール若希,レア・R・キンバー)
一 はじめに
ニ 文献レビュー
三 女性からの提言――日本国内の動きと国際的なフェミニストをつなげる
四 WMGからの重要な政策提言
五 ジェンダーと災害に関するWMGの提言活動の成果――実体とプロセス
六 おわりに
付録A/B
第12章 夫婦の危機が始まるとき――パネルデータからみた結婚満足度 【個別・集団】(鈴木富美子・佐藤 香)
一 はじめに
ニ 結婚年数の経過と結婚満足度の変化
三 夫婦の危機はいつか?――「NFRJ-08Panel」からの検討
四 家族形成初期段階の夫婦関係――「高卒パネル調査」(JLPS-H)から
五 おわりに
第13章 考えたくない事態にどう対応するか?――災害への備えとネガティブ・ケイパビリティ 【確率・意識】(有田 伸)
一 はじめに
ニ 地震の発生を意識することの心理的負担と災害への備え
三 心理的負担の個人差とネガティブ・ケイパビリティ
四 自然災害という危機に誰もが備えられる社会へ
五 おわりに
あとがき(玄田有史)
Social Sciences of Crisis Thinking Vol.2:
Confidence for Future
Institute of Social Science - University of Tokyo
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