日本占領期上海の文学とメディア
「対日協力者」の文化活動
内容紹介
目次
著者紹介
日本の占領地政権であった汪精衛政権/南京国民政府の機関紙『中華日報』に集った文化人たちは、これまで「対日協力者」として否定的な評価を受けていた。本書は、新聞文芸欄を詳細に分析し、彼らの創作活動や思想的営為、そして戦時下の社会で見出した希望とは何かを明らかにし、中国近代メディア史研究に位置づける。
序 章 日本占領期上海のメディアと文壇
第一節 本書の視角
1 問題意識の所在
2 研究の変遷
第二節 本書の位置づけ
1 先行研究の整理
2 本書の対象
3 『中華日報』とは
第三節 本書の構成
第一章 政治宣伝と娯楽のはざまで『中華日報』文藝欄「華風」の考察
はじめに
第一節 『中華日報』「華風」の概要
1 「孤島」期における「副刊」の変遷
2 「華風」について
第二節 「華風」の内容
第一期――一九三九年七月一〇日―一九四〇年九月二五日(全二〇八号)
第二期――一一九四〇年九月二七日―一九四一年二月二四日(全九三号)
第三期――一九四一年二月二五日―九月三〇日(全二〇八号)
第四期――一九四一年一〇月一日―一一月一六日(全四七号)
第五期――一九四一年一一月一七日―一九四二年三月一三日(全八二号)
おわりに
第二章 「中華副刊」に見る占領下の文学活動
はじめに
第一節 『中華日報』に掲載された副刊の概要
1 太平洋戦争期における「副刊」の変遷
2 「中華副刊」について
第二節 「中華副刊」の内容
1 魯賓・路易士の兄弟の活躍
2 通俗文学をめぐる論争
3 回顧と懐旧
4 特集号
5 戦争と平和
6 大東亜文学者大会および日本の印象
7 地方からの投稿/重慶方面の情報/日本の敗戦
おわりに
第三章 陶亢徳と中華日報社――編集者の側面に注目して
はじめに
第一節 陶亢徳について
1 略歴
2 陶亢徳に関する先行研究
3 本章の目的
第二節 『宇宙風乙刊』の刊行と上海残留
1 『宇宙風乙刊』での言論活動――「抗戦とは関係を持たない」文学論争
2 上海残留の経緯
第三節 太平洋戦争以降の活動――一九四一年一二月―一九四五年八月
1 中華日報社との関わり
2 『中華週報』での活動――誌面の変化
3 陶亢徳の立場――社会問題への注目
4 『中華週報』の終刊――『中華月報』への統合
5 『中華月報』『中華日報』との関わり
おわりに
第四章 日本占領下における楊之華の文学活動――上海文壇批判とその文学観
はじめに
第一節 太平洋戦争以前の活動
1 楊之華の経歴
2 香港・南京での言論活動
第二節 太平洋戦争という転換点を迎えて――上海文学界での活躍
1 日本文学の紹介
2 中国文壇の整理
3 中国文壇への問題提起
4 文学作品の創作
5 文藝雑誌の刊行
おわりに
第五章 蕭剣青の活動と日中戦争末期の言論空間
はじめに
第一節 蕭剣青の経歴
第二節 中華日報社との関わり――『中華画報』での活動
第三節 戦争末期のメディア状況――『中華画報』から『青年画報』へ
1 藝術・娯楽雑誌としての『青年画報』
2 藝術重視からの転換
3 『大公週刊』――民主と自由
第四節 『大公週刊』と『青年画報』
1 日本軍の撤兵
2 青年の武装
おわりに
終章 グレーゾーンにおける政治と文学
第一節 本書の試み
第二節 総括と展望
あとがき
第一節 本書の視角
1 問題意識の所在
2 研究の変遷
第二節 本書の位置づけ
1 先行研究の整理
2 本書の対象
3 『中華日報』とは
第三節 本書の構成
第一章 政治宣伝と娯楽のはざまで『中華日報』文藝欄「華風」の考察
はじめに
第一節 『中華日報』「華風」の概要
1 「孤島」期における「副刊」の変遷
2 「華風」について
第二節 「華風」の内容
第一期――一九三九年七月一〇日―一九四〇年九月二五日(全二〇八号)
第二期――一一九四〇年九月二七日―一九四一年二月二四日(全九三号)
第三期――一九四一年二月二五日―九月三〇日(全二〇八号)
第四期――一九四一年一〇月一日―一一月一六日(全四七号)
第五期――一九四一年一一月一七日―一九四二年三月一三日(全八二号)
おわりに
第二章 「中華副刊」に見る占領下の文学活動
はじめに
第一節 『中華日報』に掲載された副刊の概要
1 太平洋戦争期における「副刊」の変遷
2 「中華副刊」について
第二節 「中華副刊」の内容
1 魯賓・路易士の兄弟の活躍
2 通俗文学をめぐる論争
3 回顧と懐旧
4 特集号
5 戦争と平和
6 大東亜文学者大会および日本の印象
7 地方からの投稿/重慶方面の情報/日本の敗戦
おわりに
第三章 陶亢徳と中華日報社――編集者の側面に注目して
はじめに
第一節 陶亢徳について
1 略歴
2 陶亢徳に関する先行研究
3 本章の目的
第二節 『宇宙風乙刊』の刊行と上海残留
1 『宇宙風乙刊』での言論活動――「抗戦とは関係を持たない」文学論争
2 上海残留の経緯
第三節 太平洋戦争以降の活動――一九四一年一二月―一九四五年八月
1 中華日報社との関わり
2 『中華週報』での活動――誌面の変化
3 陶亢徳の立場――社会問題への注目
4 『中華週報』の終刊――『中華月報』への統合
5 『中華月報』『中華日報』との関わり
おわりに
第四章 日本占領下における楊之華の文学活動――上海文壇批判とその文学観
はじめに
第一節 太平洋戦争以前の活動
1 楊之華の経歴
2 香港・南京での言論活動
第二節 太平洋戦争という転換点を迎えて――上海文学界での活躍
1 日本文学の紹介
2 中国文壇の整理
3 中国文壇への問題提起
4 文学作品の創作
5 文藝雑誌の刊行
おわりに
第五章 蕭剣青の活動と日中戦争末期の言論空間
はじめに
第一節 蕭剣青の経歴
第二節 中華日報社との関わり――『中華画報』での活動
第三節 戦争末期のメディア状況――『中華画報』から『青年画報』へ
1 藝術・娯楽雑誌としての『青年画報』
2 藝術重視からの転換
3 『大公週刊』――民主と自由
第四節 『大公週刊』と『青年画報』
1 日本軍の撤兵
2 青年の武装
おわりに
終章 グレーゾーンにおける政治と文学
第一節 本書の試み
第二節 総括と展望
あとがき