『小説のしくみ』が6/18「読売新聞」で書評

「題材にあえて日本の鴎外,太宰,芥川などの代表作が選ばれていること,日本語の特性を勘案した上で難解な理論が長い時間のうちに血肉化されていること,などの点が好もしい.小説の『しくみ』の解明にあらためて関心が回帰しつつある近年の研究動向を象徴するものか.」(安藤宏氏:国文学者・東京大学教授) (続きを読む…)

『時がつくる建築』が6/18『毎日新聞』で書評

「価値を生む創造的再利用――西欧建築史を古代まで振り返り,再利用と再開発,修復/保存の三つが歴史的にどのような順序と経緯で現れたのか検討を加える.最先端の専門家だけに古い洋書から図版や写真がふんだんに引用されるが主張は明快で,我々の思い違いを粉砕してくれる.」(評者:松原隆一郎氏) (続きを読む…)

『国際標準の考え方』が5/27「日本経済新聞」で紹介

「効率的な規制とは 課題を考察――商品やサービスの質の多様性を調整し,単純化するための手法である国際標準の課題について分かりやすく解説している.〔…〕標準化は,明確な表示で商品等の質を保証できる.この結果,生産者と利用者との情報の非対称性を克服し,取引コストを削減することで市場の規模を大きく広げることができる.」(八代尚宏・昭和大学特命教授) (続きを読む…)

『うき世と浮世絵』が5/28「東京新聞」で紹介

「戯画的な側面捉える――『浮世』『浮世絵師』の本来の意味からスタート.絵師やその作品に接した文化人の意識に深入りするなかで,浮世絵世界の微妙な様相を露呈させる.〔…〕浮世絵の表現には戯画的要素が多分にある.たとえば『吹出し』表現が結構見られる.『コマ』表現や『連続絵』表現さえ見られる.妖怪絵などは戯画的表現の極地といえよう.」(清水勲:漫画・風刺画研究家) (続きを読む…)

『永井荷風』が5/21「読売新聞」で紹介

「時代の揺らぎを潜ませ――江戸文化の引用も,また都市風俗を語る同時代の言説も,目の前に展開する現実をぴったりと表現する境地には到ることができない.そうした言葉の危機を自覚した上で,さまざまな物語と文体を組みあわせ,不整合や揺らぎを作品のなかに潜ませる.ここに描かれた荷風は,すでに近代の日本という領域をこえた,普遍的な『小説』の追究者なのである」(苅部直・政治学者,東京大学教授) (続きを読む…)

『東京臨海論』が5/5号「週刊読書人」で紹介

「誰もみたことのない姿を描く 都市の「輪郭」を高倍率のレンズで見る――湾岸地区に,倉庫やコンテナが多いのは,多くのひとが知っていることだ.だが,東京の湾岸地区で,それがどのように配置されてきたのかを語れるものはほぼいない.渡辺はそこに高倍率のレンズを置く.そんなところを見て何の意味があるのかと訝しむものもいるかもしれない.しかしそれこそが東京の「輪郭」なのだ.東京の,世界都市としての姿の.」(鈴木隆之氏:作家・建築家) (続きを読む…)

『帝国日本の外交 1894-1922』が5/7「毎日新聞」で紹介

「三つの戦争と講和の指導原理を問う――本書に描かれた30年弱の日本外交に,評者は〔ビスマルクが失脚する1890年から1914年までの約20年間のドイツと〕同様の外交の硬直化と劣化を感じた.具体的には,伊藤博文内閣から桂太郎内閣への移行期である.このあたりで世代交代が起こり,価値観とその追求方法の微妙なシフトが起こっている』」(岩間陽子氏) (続きを読む…)

『フェミニストたちの政治史』が5/7「朝日新聞」で紹介

「不利強いる慣行の問い直しを――興味をひかれるのは,フェミニズムが,20世紀半ばまでは,社会民主主義と親和的だったのに対して,70年代半ば以降,新自由主義と結びつく方向に転じた,という多分に論争的な主張である」(齋藤純一氏・早稲田大学教授:政治学) (続きを読む…)

『〈救済〉のメーディウム』が4/1号「図書新聞」で紹介

「媒体の美学の可能性――〔ベンヤミン,アドルノ,クルーゲ〕三者の思考の系譜において,絶えず知覚の媒体が,映画のような映像作品を含めた技術作品のうちに探究されているのを,ベンヤミンとアドルノの言語論の精緻な読解などを踏まえて,思考の広い文脈のなかから浮き彫りにしている点が,本書の議論の軸をなしている」(柿木伸之氏) (続きを読む…)

『評伝 スタール夫人と近代ヨーロッパ』が4/8号「図書新聞」で紹介

「「女子力」とは別の仕方で……――「自由」と「個人」と「政治」の問題系を「女性」をめぐる問いとの絡み合いのなかで考究するというすぐれて今日的な課題に取り組むためのうってつけの舞台として,フランス革命期前後の西欧という時空を再発見する」(片岡大右氏・東京大学研究員) (続きを読む…)

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