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『理想のリスニング』紹介

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ウィリアムズ夫妻に聞く

英語の「発音」はムツカシイ
―ウィリアムズ夫妻に聞く【Part 1】※音声のみ
» ローレンス・ウィリアムズ(上智大学)× エリカ・ウィリアムズ(出版エージェンシー)
» インタビュー by 阿部公彦

英語の「聞き取り」はムツカシイ
―ウィリアムズ夫妻に聞く【Part 2】※音声のみ
» ローレンス・ウィリアムズ(上智大学)× エリカ・ウィリアムズ(出版エージェンシー)
» インタビュー by 阿部公彦

「英語の「発音」はムツカシイ」徹底討議
「なぜ英語が聞き取れないのか?」徹底討議

ストレス・アクセントを攻略する
―「なぜ英語が聞き取れないのか?」徹底討議【Part 1】
» 田代尚路(大妻女子大学)× 謎のゼルダ × 阿部公彦

リズムが肝心
―「なぜ英語が聞き取れないのか?」徹底討議【Part 2】
» 田代尚路(大妻女子大学)× 謎のゼルダ × 阿部公彦

英語の運動の身につけ方
―「なぜ英語が聞き取れないのか?」徹底討議【Part 3】
» 田代尚路(大妻女子大学)× 謎のゼルダ × 阿部公彦

担当編集者・小暮さんと行く英語の旅

遠投式英語術
―担当編集者・小暮さんと行く英語の旅【Part 1】
» 阿部公彦 × 小暮明(編集者)

日本語で練習する英語
―担当編集者・小暮さんと行く英語の旅【Part 2】
» 阿部公彦 × 小暮明(編集者)

『理想のリスニング』講義

はじめに » 阿部公彦

第1章 なぜ,まずリスニングなのか » 阿部公彦

第2章 言葉はどう聞こえるか » 阿部公彦

第3章 言葉をどう受け取るか » 阿部公彦

第4章 リスニング練習の秘術とは » 阿部公彦

第5章 聞き方は鍛えられるか » 阿部公彦

第6章 身体・空間で聞くとは » 阿部公彦

第7章 人間を聞くとは » 阿部公彦

第8章 山と谷を感じる » 阿部公彦

第9章 切れ目をとらえる » 阿部公彦

第10章 名前を押さえる » 阿部公彦

第11章 空間に慣れる » 阿部公彦

第12章 人間を理解する » 阿部公彦

書籍紹介

理想のリスニング

「人間的モヤモヤ」を聞きとる英語の世界

阿部公彦[著]

A5判/228頁
本体2,300円+税
ISBN978-4-13-083081-2
2020年10月刊行

すべては「聞く」からはじまる
―日本語話者のための英語習得法

「英語は聞きとりになるとさっぱり…」「英語学習,どこから始めればいい?」―そんな方は,まずは英語の運動感覚を身につけよう!「聞く」を通して,英語力の基礎をつくるための考え方や練習法を解説.単なる「実用英語」に終わらず,現実のコミュニケーションの土台となる気分,態度,思惑などの「人間的要素」までを重視する.語学の本来の意義も考える一冊.

本書の特色

◎ 言葉のリズムや間合いを知り,「耳」の潜在能力を生かす
◎「聞く」を通して,単語・文法・構文を含めた語学の必須要素を鍛錬する
◎「実用英語」「役立つ英語」にとどまらず,感情,思考,態度といった人間的側面に注目する
◎ 音声素材をCDとWebで提供
◎ 英語のリスニング力を向上させたい方,英語の諸技能を高めたい方,ひと味違う英語本に出会いたい方へ

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著者紹介

阿部公彦(あべ まさひこ)

[略歴]

東京大学大学院人文社会系研究科・文学部教授.専門は英米文学研究.1966 年生まれ.東京大学大学院修士課程修了,ケンブリッジ大学大学院PhD 取得.

© HONAMI KAWAI
[著書]
『モダンの近似値』『即興文学のつくり方』(以上,松柏社),『英詩のわかり方』『英語文章読本』『英語的思考を読む』(以上,研究社),『スローモーション考』(南雲堂),『小説的思考のススメ』『詩的思考のめざめ』『善意と悪意の英文学史』(以上,東京大学出版会),『文学を〈凝視する〉』(岩波書店,サントリー学芸賞受賞),『幼さという戦略』(朝日選書),『史上最悪の英語政策』(ひつじ書房),『名作をいじる』(立東舎)など.翻訳に『フランク・オコナー短編集』(岩波文庫),マラマッド『魔法の樽 他十二篇』(岩波文庫)など.

本書の使い方

本書は英語リスニングをテーマにした本です.主な対象とするのは,英語を学習する人,英語の指導をする人,そして英語教育など関連領域に関心を持つ人です.

本書は二部構成になっています.各章とも一般的な考察から出発しているので,関心に応じて途中からでも読み始められる作りになっています.理論編では,なぜ英語学習の中心に「聞くこと」を据える必要があるのかを説明し,技術編ではより具体的に英語の仕組みについて考察しながら,その考え方や練習法などを提示します.両編を通して,「なぜそうした部分に着目するのか,なぜそうした練習が必要なのか」と土台のところから解説しているので,ご自分で練習方法を用意する際にも役立てていただけるのではないかと思います.最終的には,言葉の勉強がどのように人間理解を深めるのかといった話題にも話を進め,語学学習の意義について考えています.

何よりも英語の習得に関心がある方は,「いますぐに役立つ練習を提供してほしい」とお思いかもしれません.その場合は,通し番号をつけた音声付の練習例を本文中に配置してありますので,まずはそうした練習からためしていただくのもいいかもしれません.そのうえで本文の解説を読んでいただけば,理解も深まるでしょう.リスニングはとにかく大量の練習が必要となります.本書に収録した練習問題を参考に,さまざまな場でトレーニングを積んでいただくことが助けになります.

〔抜粋〕

本書の概要

本書は理論編と技術編の二部で構成されています.どの章から読み始めても大丈夫な書き方をしてありますので,目次を確認の上,興味を持てそうな頁から繰っていただければ幸いです.以下に概要をまとめます.

理論編では,まず第1章と第2章で,なぜリスニングを重視する必要があるかを説明します.その際,導入のために言葉の「うまさ」「心地良さ」といった点に注目します.これにつづけて第3章ではリスニングを強化するとどのような利点があるかを,コミュニケーションにおける「強さ」という概念にからめて考えます.第4章ではそれをどう学習過程に取り込むかを検討します.今,流行しているのは「グローバル・スタンダード」というフレーズですが,もしほんとうに日本語話者ばかりが英語で苦労するとするなら,そうした汎用モデルの学習法では十分ではないということになります.むしろ日本語話者向けのテイラーメイドの学習法について考えたい.この章では「一点聞き」を活用しつつ,切れ目の勘の養い方についても解説します.第5章では「耳の記憶」を鍛える練習法,第6章では身体や空間感覚という切り口で提案をします.主張したいのは,「実用英語」という考えにはもはやあまり有用性がなく,「実存英語」という見方が必要だということです.第7章はもう少し巨視的なスタンスから,なぜそもそも私たちは言葉を聞こうとするのかという視点で,「聞き届け」という行為に注目します.これが,本書の最終テーマでもある「人間を聞く」という話につながっていきます.

技術編では,理論編で触れたいくつかの問題について,より詳しく技術的に扱い,具体的な練習法などについて提案します.第8章ではリスニングと「切れ目」のとらえ方に,第9章ではストレス・アクセントの「山」のとらえ方に,第10章では「名前」の聞き方,第11章では身体と空間にフォーカスします.本書の副題にもいれた「人間を聞く」という理想については,第7章とあわせ,この第12章にもまとめてあります.

本書は「聞くこと」を扱っていますので,音声素材も利用します.印のところでは,示されたウェブサイトおよびCDを活用いただけると 音声による例題などが聞けるようになっていますので,是非,ご活用ください.

むろん,本書は「これだけでばっちし!」というような網羅的なものではなく,練習のためのアイデアを提供する場だとお考えください.リスニングについて,何をすればいいかは本書である程度説明してありますが,あとは実践.現在,ネット上にも英語の音源はあふれています.いくらでも無料でリスニングの練習はできます.そんな中で,よりおもしろく,かつ効率的なやり方がこれからも提案されるでしょう.そうした方法を共有できるような場もいずれは作られるのではないかと期待しています.

〔抜粋〕

目 次

はじめに

何から始めるか/言葉と「運動」/「四技能」でほんとうに「使える英語」?/英語の「本番」はどこ?/四技能「均等」は可能か?/ポスト四技能の時代/本書の概要/[「はじめに」のポイント]

理論編

第1章 なぜ,まずリスニングなのか
―「聞くこと」の深み

「四技能」という区別を疑ってみよう/「聞く」VS「読む」「書く」「話す」/「聞く」の深み/「聞く」と受動の技術/言葉が「うまい」とは?/言語の心地良さ/[第1章のポイント]

第2章 言葉はどう聞こえるか
―「心地良さ」から「過剰さ」まで

皮膚感覚と言語コミュニケーション/「心地良さ」と協調性/逸脱の力/「言葉を使いすぎる」ということ/「過剰さ」を聞く/「何となく」が見えるように/[第2章のポイント]

第3章 言葉をどう受け取るか
―「強さ」の上手な使い道

意味のある意味/英語はどう聞こえるか/「等間隔」をめぐる誤解/英語的「強さ」はどう表現されるか/「あ,始まったな」の知恵/私たちはいつ失敗するか/[第3章のポイント]

第4章 リスニング練習の秘術とは
―退屈さと「一点聞き」を生かす

耳は言葉の入り口/「退屈さ」こそがツボ/「おもしろくなさ」を上手に使って「わかる」へと至る/「退屈」を活用する/「わかる」の達成感/リズムの「マンネリ」と付き合う/「一点聞き」の土台をつくる/「切れ目」には何がある?/[第4章のポイント]

第5章 聞き方は鍛えられるか
―「耳の記憶」を活用する

耳も記憶するのか?/薄暗い記憶の使い道/残響への反応を鍛える/名前を聞く/耳が不得意な日本語話者/日本語が英語の邪魔をする/固有名詞で練習する/[第5章のポイント]

第6章 身体・空間 ( ) 聞くとは
―「実存英語」のすすめ

声のインパクト/発音のための身体/子音を攻略するために/響きの違いを聞く/単語は身体の一部/youがうまく言えない/「実用英語」よりも「実存英語」/[第6章のポイント]

第7章 人間 ( ) 聞くとは
―「伝え聞き」の秘密

残る言葉,消える言葉/残響としての『フランケンシュタイン』/立ち聞きと英語圏文化/「聞き届け」の意味/「小僧の神様」の「漏れ聞こえ」/虎の声の威力/[第7章のポイント]

技術編

第8章 山と谷を感じる
―野ウサギを追い回さない

野ウサギを捕まえる/どこを聞くか/英語の「音の価値感」/音を感じる/まずは単語の「山」から/「山」をとらえる練習/[第8章のポイント]

第9章 切れ目をとらえる
―優先順位とニュアンス

「切れ目」をとらえるために/聞こえすぎると聞き取れない?/優先順位でとらえる/シャーロック・ホームズの想像力/第一ステップ―時間構文の例/第一ステップ―原因・理由構文の例/第二ステップ―長めの文章による練習/体の事情としての切れ目/息つぎは「意図」だらけ/節を教える切れ目/切れ目と感情/[第9章のポイント]

第10章 名前を押さえる
―必要な情報の察知

「点」から始める/「知っている語」を聞き取る/練習問題の応用例/「固有名詞」を聞く/「名前がくるぞ!」という予感/[第10章のポイント]

第11章 空間に慣れる
―諸技能を連携させる

実存英語の実践/折り紙の方法/料理のつくり方を聞く/指示の作法/ヨガのやり方を聞く/ヨガと気分/四技能より三次元/[第11章のポイント]

第12章 人間を理解する
―言葉を聞くことの意味

言葉は「物」なのか?/「人間を聞く」とは?/欲望を聞く/何を勉強すればいいか?/問いなのか,断定なのか,何を問うているのか/キーワードを聞く/主張なのか,例なのか,仮定なのか/[第12章のポイント]

おわりに

英語スクリプト・訳・解答例

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